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エクスペンダブルズ2 日本語最強吹替版(ネタバレアリ)

シルベスター・スタローンが自身と同じく80年代に大活躍し、今では時代に取り残された感のあるアクションスター達を結集させて製作した
漢の再生工場映画「エクスペンダブルズ」の続編。ただ、僕は前作はそのコンセプトには大いに燃えたものの映画としてはちょっと期待はずれ
だったんですよね(2010年映画マイランキングでは21位)。むしろブルーレイに入っているメイキングの方が最高でした(レビューはコチラ)。
しかし、2では監督が2011年映画マイランキングで8位にした「メカニック」のサイモン・ウエストになるということや、前回は顔見せ程度だった
ブルース・ウイリスやアーノルド・シュワルツネッガー、新規参戦のジャン=クロード・ヴァン・ダムやチャック・ノリスも大暴れということで、
かなり期待して観に行ったんですが…もう期待以上の傑作でした!!

エクスペンダブルズ2 日本語最強吹替版(ネタバレアリ)_d0198868_13595861.jpgまずあえて言うとストーリーがいい!!余計なことをしていないのが
本当に素晴らしかったです。考えてみてくださいよ。スカッとするヒーローものやアクション
作といった娯楽映画を観に行ったのに、妙にひねくれたストーリーに邪魔されてモヤモヤ
するって経験…くさるほどあるでしょ?(レッツゴー仮面ライダーとかさぁ…)
そういう意味で最高ではないかも知れないけど最適なストーリーだったと
評価したいです。映画の中盤で仲間を殺されたバーニー(スタローン)がこれからどうすると
聞かれて「やつらを追いかけ、見つけ、殺す!」と宣言するんですが、もうラストまでその通り
に話が進むんですよw つまりここで「はい、オチまでのストーリーは話しちゃったから、後は頭使わずにドンパチを楽しんでくれ!」ってことなんですよね。あぁなんて素晴らしい!

ストーリーの次はアクション。これはサイモン・ウエスト監督がいい仕事したと思います。最近のアクション映画のトレンドであるやたらとぶらすカメラワークや、つなぎの早いカットワークをほとんど無くし、かなりオーソドックスな画作りだったんですが、それゆえに見やすくて、
スター達のかっこいい立ち姿やアクションが堪能できました。
ストーリー面でもそうなんですけど、前作の時にはまだスタローンに不安があったと思うんですよね。コンセプトには自信あるけど、古臭すぎて今の客に笑われるんじゃないか…。
だから敵勢力の仲間われだとか、ツール(ミッキー・ローク)の深みがあるようなないような
良くわからない独白とか入れてちょっとストーリーに深みを出そうとしたり、アクションでも今風のカットワークやMMAの戦い方を取り入れたりしたん
ではないかと。しかし公開後のファンの反応を見て、「あ、もっと普通にやっていいんだな」と自信を持ったんじゃないでしょうか。それが今回劇中でクリスマス(ジェイソン・ステイサム)が言う「クラシックが一番だぜ!」という言葉に集約されているんじゃないかと思いました。

続いてキャラクター。今回は豪華ゲストが話題ですが、観てる側にも演じる側にもバーニー率いるチームへのチーム愛が予想以上に仕上がっている
ことが印象的でした。冒頭のガンナー(ドルフ・ラングレン)のヤン(ジェット・リー)に対するイチャつきぶりや、バーニーに対するクリスマスのツンデレ(これ見よがしに彼女の電話に出るのはバーニーに嫉妬させようとしているのw?)とか…もうニコニコするしかないじゃないですか。なので、3作目には誰が出るかという話題がよく出ますが、そんなことより単純にこのチームの活躍をまた観たいと思わされました。
 そして豪華ゲスト陣。トレンチ(アーノルド・シュワルツネッガー)がターミネーターよろしく「アイルビーバック」というシーンはCMで何度も流れていたので構えは出来てたんですが、吹替え版の玄田哲章さんの思いのほか絶叫系の「戻ったぞー!!」には虚を突かれてしまいましたw
 ブッカー(チャック・ノリス)の扱い方も大正解でしたね。普通ならあのキャラのバックボーンとか説明しなきゃならないんしょうが、なんも無し、そんな必要はない、だってチャック・ノリスだからという、反則技をストーリーに組み込んでいました。いい開き直り!
 そして悪役のヴィラン(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)と、へクター(スコット・アドキンス)もかっこよかった! 悪役にも理由や正義があるとか…
そんなしゃらくさい設定はなく、ただただ悪~くて強~いヤツってのが素晴らしかった(前作はやっぱりここが弱かった) 
 それにしてもチャーチ(ブルース・ウィリス)は前作でも本作でもバーニーに女をあてがうけど、「いつまでも男友達と遊んでないで~」としきりに
お見合いさせようとする親戚のオバちゃんですかw?

でもね…2は本当にバーニー(シルベスター・スタローン)が最高!! だったと思うんですよ。
前作はスタローン自身が脚本・監督を兼ねていることもあって、ちょっと周りを立てている感じがあったんですが、今回はチームリーダーとして
大活躍。結果、バーニーにどんどん感情移入させられましてねぇ…。最期、ヘリに乗ったシュワちゃんやウイリスたちに「楽しかったよ」と言って
別れるシーンで、地上で笑顔でぶんぶん手を振っているスタローンがどんどん小さくなっていくのをヘリから撮ってる画を観てなんだか無性に
キュンキュンきて泣けてしまったり、マギー(ユー・ナン)のことを女だてらに認めながらも結局、最期はチームに入れてあげないあたりに「男の
打ち上げに女は不要だ!」というめんどくさい男子マインドを感じて、ほっこりしてしまいました。

というわけで、「エクスペンダブルズ」は2作目にしてとてもいい型を作ったと思うので、このまま寅さんみたいに毎年新作を作っていって欲しい
ですね。だから…ヤン早く戻って来いよ。ガンナーが寂しがってるぞ。
by koshibaken | 2012-10-26 15:41 | 映画


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