ベルリンファイル(ネタバレアリ)

ジェイソン・ボーンは一人ではなかった!
韓国映画全部盛りエンタメ漢祭り開催!!


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原題:BERLIN(2013/韓国)
日本公開:2013年7月13日 上映時間:120分

監督・脚本:リュ・スンワン 武術監督:チョン・ドゥホン

キャスト:ハ・ジョンウ、ハン・ソッキュ、チョン・ジヒョン、リュ・スンボム他

ストーリー:韓国国家情報院のすご腕エージェントであるジンス(ハン・ソッキュ)は、ベルリン市内で行われるアラブ系組織と北朝鮮諜報(ちょうほう)員ジョンソン(ハ・ジョンウ)の武器取引の情報をキャッチ。ジョンソンはホテルから脱出して難を逃れるものの、韓国側に情報が漏れていることに不安を抱く。さらに、北朝鮮大使館の通訳官を務める妻ジョンヒ(チョン・ジヒョン)の二重スパイ疑惑を知らされてがく然とする。韓国国家情報院の追撃を懸命にかわす中、ジョンソンは自分と妻、さらには宿敵ジンスまでもが巨大な陰謀に飲み込まれていることに気付く。(シネマトゥデイより)


ひどく大雑把に行ってしまえば韓国版ジェイソンボーン
ただ、この“韓国版”というのがミソで、単なるボーン・シリーズのものまね映画ではなく、そこに
南北問題、純愛悲恋、過剰なバイオレンスなど、韓国映画お馴染みのエンタメ要素がガッツリ
盛り込まれていて、きっかり120分、頭からケツまでこれでもかと楽しませてくれる作品でした。

もう冒頭からケレン味たっぷりで、主人公ジョンソン(ハ・ジョンウ)の家の台所の隠し扉、
冷凍した魚の中に隠してある痛み止めの注射、韓国側のエージェントであるジンス(ハン・
ソッキュ)が、北朝鮮とアラブ組織の武器取引の会合を監視カメラで見ながら、記録にない
ジョンソンの映像を見て「こいつは“ゴースト”だ」とニヤリとするところまで、スパイものとして
の魅力に満ちていてウキウキしっぱなし(何が起きてるのかは良くわかってませんけどw)。
 しかし、いきなりの銃撃戦からジョンソンの逃走劇が始まると韓国バイオレンスの本領
発揮! 主役がハ・ジョンウなこともあって「哀しき獣」を思い出しました。ベルリンの街の
屋上をフリーランニングで逃走するジョンソン。そこに横からいきなりタックルを仕掛ける
ジンス、屋上に突き出てる排気パイプの上に背中を打つジョンソン(痛い!)、
ジンスに銃をつきつけられて「南ではこめかみを狙う? 弾がそれるぞ」なんて、強がりを
言ってるのかとおもいきや、本当に銃をかわして、マガジンを抜き、脱出。そこでベルリン
タワーの空撮にタイトルがドーン! もう痺れまくりのオープニング!!!!

ジョンソンに逃げられたジンスは上司に黙って独自に捜査を開始。ハン・ソッキュのちょっと
オーバー目な演技もあって、ジンスはとても情報局のエージェントとは思えない、感情的で、
人情に厚い熱血漢なキャラ。映画ラストの展開もあって銭形警部みたいでした。

ここで面白いなと思ったのは、ジョンソンとジンスのそれぞれの食事シーンが描かれるんですが、
どちらもお国の料理を食べてるんですよね。「ベルリンが舞台で、ジェイソン・ボーンみたいな映画
だけど、西洋かぶれしたわけじゃねーぞ!」というアイデンティティの表明なんじゃないかとは…考えすぎ?

そして、北から送りこまれる保安監察員トン・ミョンス(リュ・スンボム)が素晴らしい!
登場のシーンでは、列車の中で白人のスリをトイレで毒殺するという見せ場があり
ますが、ここ別にストーリーには関係ないんですよね。でも、これでミョンスが只者で
ないことが分かる。苦しむスリを尻目に鼻をかむとこなんて最高でした。あと、ここの
毒入りボールペンはクライマックスの振りにもなってましたね。

とにかく、北と南のスパイ対決に加えて、それぞれの陣営の内輪の足の引っ張り合い、
さらにCIAとアラブとイスラエルが絡んできて、わけがわからない難しい映画になりそうな
ところを、「とりあえずこいつが悪い!」と、ミョンスが悪役を一手に引き受けてくれたのが見事でした。
後半、ジョンソンの妻のジョンヒを「奥さんは素直でいい」と頬をパンパンと叩くシーンも
微妙に当たりが強くてイヤ~な感じ。
また、ミョンスがもともとジョンソンの弟分で、「策が無い時は近くに潜伏してる」とか
「人の注意力が一番下がる深夜4時にくるはず」とか、手の内を知り尽くしてるのも
実にケレンの効いた燃えるキャラ設定でした。

本作のもう一つの軸はジョンソンと、その妻で二重スパイの嫌疑をかけられるジョンヒの
ラブストーリー。とはいえこれが全然甘くない。冒頭は冷えきっている夫婦関係だった
のが、敵に追われるうちに夫婦の絆が復活していく…と書くと「ダイ・ハード」とか「96時間」
みたいな感じ? と思うんですが、ジョンヒは子供身篭ったまま最後死んでしまうんですよね…。
死亡フラグが立ってなかったんでこれにはびっくりしました。あと、ハリウッド映画なら中盤で
キスシーンやベッドシーンのひとつでもありそうなもんですが、本作でラブシーンといえる
のは傷だらけの夫に包帯を巻いてやるところのみというのが美しくも切なかった!

映画がちょうど半分過ぎたところに配置されたアクションの見せ場は、ジョンソンの家に
やってきた刺客とのバトル。缶詰で殴ったり、電話のコードでムチのように叩くという
地味に痛い格闘シーンの後は、いきなりド派手な落下アクション。落下しながら
鉄骨にガンガン跳ね飛ばされたり、コードに絡まって空中でグルングルン回るシーンは
「ちょwwwやりすぎwww」と笑ってしまいました。

まぁこれだけ大騒ぎしてるのに一般市民が騒がな過ぎだろベルリン! とも思いましたが、
ジョンソンの家はもともと廃墟っぽいところだし、潜伏したホテルはフロントが居眠り
してるような他に客もいなさそうなところだし、その後のカーチェイスも時間帯が早朝
だから…と、一応気はつかってあるようには感じましたw

その後、すったもんだの挙句、妻を奪われてしまったジョンソンはジンスと手を組むことに。
いや~映画も後半に差し掛かってるここでバディものの要素までぶっこんできましたよ。
そこで手を組む条件が「韓国側に転向する」ていうのがね…韓国映画って南北問題を
エンタメにしちゃうのがタフだよなぁと常々思います。

妻が捉えられた敵のアジトは荒野の中の山小屋。「スカイフォール」や「ラストスタンド」を
彷彿とさせます。乗り込む前のジョンソンのセリフ「あいつは俺の妻だ。だから助けることに
理由があるか」
も単純明快この上なくて素晴らしい。まぁ、これもあってジョンヒの
死亡フラグは回避されたと思ったんですがね…(ジョンヒだけはちょっとストーリーに都合よく
使われた感じはあります)。

そして、クライマックスはジョンソンVSミョンス! 最近はハリウッド映画にしてもアジア映画に
しても、ラスボス戦はさらっと終わる作品が多い気がしますが、本作はたっぷりボリュームで
大満足。草の中を走りながらの打ち合いから、弾の切れた拳銃を鈍器にしての殴りあい、
そして投げ技ではわざわざ地面にある岩の上に落とす(痛い!)。そしてオモプラッタや、肩固め、
マウントパンチを足で絡めとるといった攻防で魅せ、最後は毒入りボールペンで綺麗に締め。
いや~久々にラスボスバトルで燃えました。

ラストは妻を亡くし、祖国にも裏切られたジョンソンをジンスが逃がすシーン。ここでのジンスの
ベタベタなツンデレっぷりはたまりません。
そして逃走したジョンソンがミョンスの父に電話して復讐を宣言するくだりは、音楽の感じも
あいまって「さすがにあまりにボーン過ぎやしないか?」とも思いましたが、ここまで照れずに
やり切るというパワーに、実際観てて「うひょひょーかっけえ!」とアガってしまったんだから
文句なしですわ…。

とうわけで、ヘタしたら今年ベストワンになろうかというほど惚れ込んでしまった
本作の満足度は以下の通りです(★5つが満点)
★★★★★

【観賞データ】
観賞日:2013年7月25日
劇場:新宿ピカデリー/新宿
観賞料金/1300円
パンフ/700円
細長い判型でかっこいい。中身はインタビューや解説など充実。アクションと銃器関係の
解説がもっと充実してれば尚良かったかなぁ
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by koshibaken | 2013-07-28 13:12 | 映画


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